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株式会社公共設計創業50年の実績 医療・福祉・教育・文化・商業施設の建築設計(浜松)

NEWS

2025年09月06日

豊田市博物館を訪問

ー「体験する展示空間」と古代エジプト展から学ぶ建築設計

文化施設は「展示を見る場所」から「体験する場所」へと進化しています。

豊田市に新たに開館した豊田市博物館では、
建築と展示が一体となった空間構成が実現されています。

今回は特別展「古代エジプト展」とあわせて見学し、
これからの文化施設設計に求められる視点を確認してきました。


豊田市博物館

館内に入ると、まず大階段を備えたエントランスホールが広がります。

この空間は無料で開放されており、
来館者が自由に滞在できる設えとなっています。

木質素材を基調とした空間は、
温かみと開放感を両立。

イベントや交流利用を前提とした構成により、
博物館が地域に開かれた場所として機能しています。

単なる導入空間ではなく、
「滞在する価値」を持たせた設計です。

豊田市博物館

常設展示のアトリウムでは、
緩やかなスロープが空間を巡っています。

来館者は移動しながら展示を鑑賞し、
視点の高さが連続的に変化します。

これにより、同じ展示でも見え方が変わり、
発見が生まれる構成となっています。

壁面には生活道具やキャラクター、小型車などが並び、
収蔵庫を覗き込むような展示が展開されています。

動線と展示が一体化した設計により、
空間そのものが「体験型の展示室」として成立していました。

特別展では、ブルックリン博物館所蔵のコレクションが展示されていました。

精緻な彫像や副葬品が並び、
古代エジプトの死生観や美意識を伝えています。

建築空間の静けさが展示の密度を引き立て、
来館者の集中を促します。

展示と空間が相互に作用し、
時間の流れを忘れるような没入感を生み出していました。

豊田市博物館

隣接地には、谷口吉生氏設計の豊田市美術館があります。

直線的な構成とコンクリート、水盤による空間は、
静けさと緊張感を備えた「鑑賞の場」です。

一方、豊田市博物館は、
木質・ガラス・大階段・スロープを組み合わせ、
動きと開放性を持つ「体験の場」として計画されています。

両施設は対照的な性格を持ちながら、
都市に多様な文化体験を提供しています。

静と動、それぞれの価値を併存させることで、
都市の文化的厚みが形成されていました。

豊田市博物館は、
建築と展示を一体的に設計する重要性を示す事例でした。

大階段による滞在空間、
スロープによる連続的な体験、
展示と空間の関係性。

これらの要素が組み合わさることで、
来館者の行動と体験がデザインされています。

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