2022年04月04日
建築の“トマソン”とは?
現場で見つけた不思議な構造物
建築には、ときどき「役割を失った構造」が残ります。
それでも形として残り、不思議な魅力を持つ存在です。
こうしたものは「トマソン」と呼ばれます。
少し変わった視点ですが、建築の面白さが見えてきます。
今回は、実際の現場で見つけたトマソンをご紹介します。
トマソンとは何か
「超芸術トマソン」とは、
使い道がないのに残っている建築物のことです。
たとえば、行き止まりの階段や、
開かない扉などが挙げられます。
本来の役割を終えても、
なぜかそのまま残っている存在です。
現場で見つけたトマソン
今回の現場でも、印象的なトマソンが現れました。
既存建物に取り付いている渡り廊下です。
現在は接続先がなく、使われていません。
機能としては不要ですが、
構造だけがきれいに残っています。
なぜ生まれるのか
建物は、時間とともに使われ方が変わります。
増築や改修を重ねる中で、
一部の機能が不要になることがあります。
その結果、「使われない構造」が残ります。
これがトマソンの正体です。
今だけ見られる姿
この渡り廊下は、数ヶ月後に撤去されます。
新しい渡り廊下が接続されるため、
現在の状態は一時的なものです。
設計や工事の過程では、
こうした“途中の姿”が現れることがあります。
建築を見る視点
トマソンは、建築の歴史を感じさせる存在です。
使われ方の変化や、
計画の積み重ねが形として残っています。
少し視点を変えるだけで、
街の見え方が変わります。
トマソンに興味のある方は、
赤瀬川原平さんの著書もおすすめです。
名前の由来も含めて
建築を見る楽しみが広がります。
今回ご紹介したトマソンは、
改修工事の中で生まれた一時的な姿です。
建築は完成形だけでなく、
変化の過程にも価値があります。
私たちは、既存建物の活かし方や、
将来の変化も見据えて設計を行います。
改修や増築をご検討の際は、
ぜひお気軽にご相談ください。