2022年12月22日
浜松修学舎 建て替え計画
ー5年で実現した学校再編と動線設計
学校の建て替えは、単に新しい建物をつくるだけではありません。
学びやすさと安全性を保ちながら、工事を進める必要があります。
浜松修学舎では、限られた敷地条件の中で、
学校全体の使い方を見直す建て替え計画を行いました。
私たちは設計を担当し、約5年にわたりプロジェクトに関わりました。
その考え方と工夫をご紹介します。
計画の背景
浜松修学舎は、昭和4年に女子校として開設されました。
90周年事業として建て替えが決定し、
2017年に設計のご依頼をいただきました。
長く使われてきた校舎を更新し、
これからの学びに対応する環境づくりが求められました。
設計の3つのポイント
開かれた学校への更新
既存校舎は、敷地いっぱいに建てられていました。
周囲に対して圧迫感のある配置です。
計画では、境界沿いのフェンスや生け垣を見直しました。
幹線道路側にゆとりある歩道空間を確保しています。
地域に対して開かれた、
見通しのよい学校へと更新しました。
仮設校舎を使わない建て替え
一般的な学校建て替えでは、
仮設のプレハブ校舎を設けることが多くあります。
今回は既存校舎を使いながら工事を進めました。
仮設校舎を設けないことで、コストを抑えています。
既存建物に空調設備があり、
窓を閉めた状態で解体工事ができたことも大きな要因です。
医療施設で培った「運用しながら建て替える」ノウハウを、
学校計画にも活かしました。
建て替え前
建て替え後
3つの敷地をつなぐ動線計画
本計画では、道路を挟んで3つの敷地が分かれています。
機能ごとに校舎を整理し、
3階レベルでつながる空中通路を設けました。
その中心にラーニングコモンズを配置。
生徒が日常的に通る位置としています。
移動の中で自然に使われることで、
学習空間としての活用を促しています。

ラーニングコモンズの役割
ラーニングコモンズは、
図書室や学習室に隣接したフリースペースです。
自主学習やグループ学習など、
さまざまな使い方に対応します。
「通る場所」と「学ぶ場所」を重ねることで、
利用しやすい環境をつくりました。
ラーニング・コモンズ
本計画では、敷地条件と運用条件の両方を整理しました。
開かれた配置、仮設校舎を使わない工事、
そして動線を軸とした空間設計。
それぞれの課題に対し、具体的な解決策を積み重ねています。
学校建築では、「使いながらつくる」計画が重要です。
設計によって、学びの質は大きく変わります。
教育施設の新築・改修をご検討の際は、
ぜひお気軽にご相談ください。