2014年11月10日
second stage_2 ついに一体へ
ー聖隷浜松病院 合築工事完了目前の現場
別々に建てた建物を、
あとから“ひとつ”につないでいく。
このプロジェクトの中でも、
最も繊細で、難易度の高い工程が、
いよいよ最終段階を迎えています。
今回ご紹介するのは、
新C棟1期・2期をつなぐ「接合工事」の進捗です。

躯体工事、ほぼ完了へ
新C棟2期工事は、
接合部分の1スパンを残し、
すべての躯体工事が完了しました。
そして本日、
その接合部分の足場も解体され、
建物全体の姿が、はっきりと見えてきました。
少しずつ輪郭を現してきたその姿には、
これまで積み重ねてきた時間が、静かに感じられます。
免震建物同士をつなぐという難しさ
今回の工事は、単なる増築ではありません。
免震構造の建物同士をつなぐという、
非常に高度な施工が求められています。
・構造としての連続性
・揺れに対するしなやかな追従性
・荷重を確実に伝える仕組み
これらすべてを、矛盾なく成立させる必要があります。
わずかな誤差も許されない、
静かで緊張感のある工程です。
空中でつくる“基準”の精度
接合工事ではまず、
基準となる鉄骨(いわば定規のような役割)を設置します。
その鉄骨を起点に、
大梁の配筋を進めていきます。
今回の特徴は、
空中で鉄筋や型枠を組み上げていく施工であること。
地面に頼ることができない中で、
正確な位置を導き出すための工夫が求められます。
この“基準をつくる”という作業が、
すべての精度を左右する、大切な起点となります。
地下から最上階まで、一本につながる構造
現在は、
地下1階から10階までの大梁が接合され、
建物はすでに大きく一体化しています。
残るは、地下2階の大梁のみ。
この最後の接合が完了すれば、
構造として完全にひとつの建物となります。
目には見えにくい部分ではありますが、
まさにこのプロジェクトの要となる瞬間です。
地下2階の接合が完了した後は、
・スラブ配筋
・壁配筋
といった工程を、
2〜3日という短期間で一気に進めていきます。
これまで丁寧に積み重ねてきた精度が、
最後にひとつの形として結ばれていきます。
内装と並行する、繊細な工程管理
接合部以外では、
すでに内装工事も順次進んでいます。
つまり現場では、
・構造の最終工程
・内装の仕上げ工程
が同時に進行しています。
それぞれの工程が無理なく重なり合うように整えることも、
設計・監理の大切な役割です。
見えないところでの調整が、
現場全体の安心を支えています。
プロジェクト全体の完成は、
来年3月末を予定しています。
段階的に進めてきた建築が、
いよいよひとつの建物として結ばれていきます。
分けて建てた建物を、
違和感なく、ひとつにまとめ上げること。
この工程は、
設計・施工・現場のすべてが揃ってはじめて成立します。
今回の接合工事は、
これまでの計画と積み重ねが、静かにかたちになった場面でもあります。
私たちはこれからも、
どのような条件の中でも、確実に機能し続ける建築を目指し、
一つひとつの工程に丁寧に向き合っていきます。
医療施設の建替えや増築をご検討の際は、
どうぞお気軽にご相談ください。
お話を伺いながら、
その場所にふさわしいかたちをご一緒に考えてまいります。