2012年08月10日
7st きれいな現場が、いい建築をつくる
ー聖隷浜松病院 仕上げ前の現場から見える品質
建物の品質は、図面だけで決まるものではありません。
それを実際に形にしていく「現場」のあり方が、
仕上がりを大きく左右します。
今回の工事記録では、
各階で進む工程の様子とともに、
私たちが大切にしている
“現場との向き合い方”について、お伝えします。
1階です
限られたスペースで進める工程管理(1階)
1階は、最終的にロータリーとなる重要な空間です。
しかし、現場では
資材置き場や作業スペースが非常に限られています。
そのため、このエリアはあえて後回しとし、
他の工程を優先的に進めています。
限られた条件の中で、全体最適を考える。
これも設計と施工の重要な役割です。
2階です
内装へとつながる準備工程(2〜3階)
2階・3階では、
躯体を支えていたサポートや型枠が外され、
いよいよ内装下地や設備配管の工程へと移っていきます。
この段階で大切になるのは、
完成後には見えなくなる部分の精度です。
・配管の納まりが無理なく整っているか
・天井内に必要な空間が確保されているか
・将来の点検や更新に配慮されているか
仕上げてからでは調整が難しいからこそ、
この時期に丁寧に確認を重ねていきます。
3階です
上階へ進む躯体工事(4〜6階)
4階・5階では、
コンクリートの養生を行いながら型枠を保持し、
慎重に工程が進められています。
6階では、配筋工事が進行中です。
各階で異なる工程が同時に進み、
建物全体が少しずつ積み上がっていく様子は、
現場ならではの緊張感と美しさがあります。
こうした丁寧な工程管理が、
品質と工期の両立を支えています。
4階です
5階です
コンクリートの養生中で、躯体サポート、型枠を設置しています。
6階です
多職種が関わる“これからの現場”
これから仕上げ工事に入ると、
内装、設備、電気、医療機器など、
さまざまな分野の職人が現場に加わります。
現場は一気に活気を帯びる一方で、
調整の難しさも増していきます。
だからこそ、
事前の段取りと日々の細やかな連携が欠かせません。
それぞれの仕事が無理なく重なり合うことで、
はじめて良い空間が生まれていきます。
配筋施行中です。
清掃と整理整頓が品質をつくる
この現場で印象的なのは、
いつ訪れても整えられている環境です。
週に一度の全体清掃に加え、
日々の整理整頓も自然と行われています。
それは特定の誰かではなく、
現場に関わるすべての人の意識によるものです。
現場が整っていることは、
単に気持ちが良いだけではありません。
ミスを防ぎ、安全を守り、
作業の質を高めていくことにつながります。
そしてその積み重ねが、
建物の品質そのものへと結びついていきます。
どれほど良い設計であっても、
現場が整っていなければ、その価値は十分に発揮されません。
反対に、現場が整い、
一人ひとりが丁寧に向き合っていると、
細やかな部分まで自然と行き届いていきます。
今回の現場は、まさにその状態です。
設計・施工・職人。
それぞれの思いが静かに重なり合うことで、
建物の完成度は大きく高まっていきます。
仕上げ工事へと進むこの時期は、
建物の完成度を大きく左右する、大切な分岐点です。
そして、その品質を支えているのは、
特別なことではなく、日々の積み重ねである現場のあり方です。
私たちは、設計だけでなく、
現場の環境や空気感にも責任を持ちながら、建築に向き合っています。
医療施設の計画において、
「安心して任せられるか」を大切にされる方は、
ぜひ一度ご相談ください。
お話を伺いながら、
一つひとつ丁寧にご一緒できればと思います。