2019年10月10日
第7回 長い時間の先にあるもの、新外来棟完成
ー聖隷横浜病院 新外来棟
建物が完成する瞬間は、
どこか静かで、
深い余韻が残ります。
長い時間をかけて積み重ねてきたものが、
ひとつのかたちになる。
聖隷横浜病院の新外来棟も、
その時を迎えました。
今回は、完成のご報告とともに、
ここまでの歩みを振り返ります。
新外来棟が完成しました
9月30日、
聖隷横浜病院 新外来棟建築工事が完了しました。
長い時間をかけて進んできた工事が、
ようやくひとつの節目を迎えました。
完成した建物を前にすると、
言葉にしきれない思いが込み上げてきます。
まさに、感無量の一言です。
3年7ヶ月という工期、その意味
今回の工事期間は、約3年7ヶ月。
建築規模を考えても、
決して短いとはいえない時間でした。
けれどその時間は、
ただ長かったわけではありません。
一つひとつの工程に、
丁寧に向き合ってきた時間でもありました。
安全に、確実に、
そして安心して使える建物とするために、
必要な時間だったと感じています。
11年という関わりの中で
設計の初期段階を振り返ると、
最初の図面の日付は2008年5月。
そこから数えると、
このプロジェクトには約11年4ヶ月関わってきたことになります。
計画が始まり、
検討を重ね、
現場が動き出し、
そして完成へ。
その一つひとつの時間が、
今、この建物の中に積み重なっています。
困難を乗り越えてたどり着いた完成
この計画は、
当初から難しい条件を抱えていました。
特殊な敷地条件、
既存病院を活かしながらの増築。
予想はしていたものの、
実際にはそれを上回る大変さがありました。
- 大きな計画変更
- 予期せぬ要因による工期延長
- 行政との調整
- これまでにないトラブル
現場に関わる誰もが、
何度も壁に向き合いながら進めてきました。
施工監督の方が
「現場をいくつも経験したようだ」と話されていたことが、
とても印象に残っています。
その一つひとつを乗り越えたからこそ、
今の完成があります。
支えてくださったすべての方へ
この建物は、
決して一人ではつくることができません。
病院関係者の皆さま、
施工に携わってくださった方々、
そして地域の皆さま。
多くの方の理解と協力があって、
ここまでたどり着くことができました。
あらためて、心より感謝申し上げます。
そして、もう少しだけ続く時間
今回の新外来棟の完成をもって、
大きな区切りを迎えましたが、
このプロジェクトはまだ少しだけ続きます。
来年3月まで、
既存部分の改修工事が進められる予定です。
それをもって、
聖隷横浜病院の建築工事は一区切りとなります。
引き続き、その様子も丁寧にお伝えしていきます。
建築は、
完成した瞬間がゴールではありません。
そこから、
人が使い、時間が流れ、
はじめて建物としての価値が育っていきます。
聖隷横浜病院の新外来棟も、
これから地域の中でその役割を果たしていきます。
長い時間をかけてたどり着いたこの場所が、
多くの方にとって安心できる存在となるように。
その願いを込めて、
この建物を見届けたいと思います。