2011年04月26日
高齢者複合施設の設計事例
ー聖隷藤沢ウェルフェアタウンの計画ポイント
本施設は、藤沢市の都市マスタープランに基づき、
湘南ライフタウンの中心ゾーンに計画されました。
掲げられたテーマは、
「安心して暮らせるまちづくり」。
その中核として、福祉拠点の役割を担っています。
施設構成は以下の通りです。
- 住居型有料老人ホーム:約210戸
- 介護型有料老人ホーム:約50戸
- 特別養護老人ホーム:約120床
さらに、
デイサービス・訪問介護などの機能も併設。
単体施設ではなく、
地域に開かれた複合施設として計画されています。
多世代が共存する「暮らしの設計」
隣接する三菱地所のマンションと連携し、
子どもから高齢者までが自然に交わる環境を形成しています。
意図したのは、“交流をつくる設計”ではなく、
交流が自然に生まれる余白です。
通路に面した庭園、
レストランからの眺望、
日常動線の重なり。
これらを丁寧に重ねることで、
無理のない世代間交流を生み出しています。
機能を分け、つなぐ「複合施設の構成」
施設構成は以下の通りです。
- 住居型有料老人ホーム:約210戸
- 介護型有料老人ホーム:約50戸
- 特別養護老人ホーム:約120床
それぞれ制度的には独立しながら、
運用上は有機的につながる設計としています。
特に特徴的なのは、
介護型有料老人ホームと特別養護老人ホームの同一建物内配置。
これにより、
入居者の状態変化に柔軟に対応できる体制を構築しました。
“住み替え”ではなく、
“暮らしの連続性”を守る設計です。
傾斜地を活かした立体的な動線計画
敷地は傾斜地に位置しています。
この条件を制約とせず、
立体的な動線計画として活用しました。
- メインエントランス:1階
- サブエントランス・診療所:地下1階(道路と同レベル)
- 駐車場アクセス:2階
動線を分散させることで、
利用者・来訪者・サービス動線が干渉しない構成を実現しています。
これは運営効率だけでなく、
安全性の向上にも直結する重要なポイントです。
自然と共生する環境設計
敷地全体の緑地率は約23%。
さらに屋上緑化を取り入れ、
都市の中に“自然の余白”を確保しました。
庭園や菜園スペースは、
単なる景観ではありません。
- リハビリの場
- 交流の場
- 日常の楽しみ
として機能するよう設計しています。
“見る緑”から“使う緑”へ。
それがこの計画の大きな価値です。
多くの関係者とつくり上げたプロジェクト
この建物につきましては、聖隷福祉事業団様を始め、
藤沢計画ご担当様、高齢者公益事業部長様、高齢者公益事業部のスタッフの皆様のご指示を頂き、
さらに藤沢市の役所のご指導を受け、住民の皆様よりご意見を頂戴して、
そして、高い技術力を持つ間組さんの手によりまして、
無事に建物を完成させることがました。
本当にありがとうございました。
仕事を通して社会貢献ができますことを、大変光栄におもっています。


聖隷藤沢ウェルフェアタウンは、
単なる高齢者施設ではありません。
- 住まい
- 介護
- 地域
- 自然
これらを一体で考えた、
次世代型ライフタウンのモデルケースです。
これからの福祉施設に求められるのは、
“機能の充実”だけではありません。
「ここで暮らしたい」と思えること。
その価値を、設計によって実現することが重要です。